
No.248 パイプリニュ−アル技術
(機動グル−プの管検査、管更生および管再構築技術の紹介) |
重要な社会基盤である上・下水道、ガス、電力・通信用など地下埋設管路の中には、敷設からすでに半世紀を経て、 補修や更生・更新を必要とするものが増大してきています。
今回は、機動グル−プがその社会的要請に応えるべく取り揃えてきた、既設管の検査技術や補修、更生・再構築技術について、その内容、位置付けなどを整理して簡単に紹介します。
- 2−1 小口径管補修技術
- 1.PRR-2000機
- 2.PRM工法
- 2−2 管更生技術
- 1.C.R管路更生工法(光硬化システム)
- 2.SPR工法
- 3.インパイプ工法
- 4.シ−ムレスシステム工法
- 2−3 管路改築推進技術
- 1.環状切削推進工法
- 2.RE3(リキュ−ブ)モ−ル工法《ル−パ−工法》
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1.PRR-2000機
既設の小口径管路内に引きこんで、管内面の凸部や接続部の段差などを、機械に搭載した高速回転ビットで切削・補修します。
作業状況をTVモニタで観察しながら、地上で遠隔操作するようになっています。
- ●適用
- 主に電力ケ−ブル用小口径管の補修に使用されます。
- 呼び径:125〜150mm
- ●特長
- 1)TVカメラを2台搭載している(ツインカメラ)ので、切削部位の位置決めや切削状況の確認を、
別のカメラを使用せずにできます。
- 2)高速回転ビットのついたア−ムは360度回転するので、管断面のあらゆる方向について切削が可能です。
- 3)切削時、本体をアウトリガー(エアパッカ)によって管内に固定するので安定した切削ができます。
- ●実績
- 関西電力管轄の地中線管路他の補修工事
PRR-2000機

2.PRM工法
人孔内に設置した駆動装置(水平ドリル)と、切削対象管路内に通した切削ビット付きのロッド、および油圧制御盤などの地上設備で構成されます。
回転しながらロッド(ビット)を管路内に引き込み、管の壁面(管肉部)を切削して、より大きい断面の管路を構築します。
電力ケ−ブルの引き込み作業に支障がないよう、管接続部の段差をテ−パ状に切削するビットもあります。

現場設置状況
- ●適用
- 主に地中送電ケ−ブル用さや管の断面拡大に使用されます。
- 呼び径90〜125mmのPFPなど「コンクリ−ト巻き」管路の切削・補修
- ●特長
- 1)ロッドはユニバ−サルジョイントで接続されるので曲管にも対応します。
- 2)切削中の作業はロッドの取り外しのみであり、径間を連続的に施工できます。
- ●実績
- 関西電力管轄の地中送電線管路拡径工事
- 技術レポートNo.218
PRM工法概念図
1.C.R管路更生工法(光硬化システム):小口径管路の部分補修工法
補修部分に、光硬化性樹脂を含浸させた不織布(ソフトスリ−ブ)を内側から貼り付けて紫外線を照射して硬化させて、止水、補強などの補修を行います。
- ●適用
- 呼び径:75、100、125、150mm
- ●特長
- 1)片側から約300mの施工ができます。
- 2)ソフトスリ−ブが国内生産なので、迅速な対応ができます。
- 3)光硬化方式なので、ソフトスリ−ブの常温保管が可能です(但し、夏場は簡易保冷庫に保管します)。
- ●実績
- 地中送電線用さや管の補修
2.SPR工法
既設管路の内面に硬質塩化ビニル樹脂製の細長い帯をスパイラル成形(製管)後、既設管との間隙に裏込め充填をして、管路を更生する技術です(SPR工法協会々員)
- ●特長
- 1)下水流下中の管でも施工できます。
- 2)円形管、矩形渠、馬蹄形渠などどんな断面でも施工可能です。
- 3)長距離および曲線の製管が可能です。
- 4)更生管渠は耐久性、耐磨耗性および耐薬品性に優れています。
3.インパイプ工法
耐酸性ガラス繊維を補強材としたソフトスリ−ブ(光硬化性樹脂を含浸)を、空気圧で反転しながら管路内に挿入した後、ソフトスリ−ブに内面から紫外線を照射して樹脂を硬化させて、管路をライニング補修する技術です(光硬化工法協会々員)。
- ●特長
- 1)更生管は耐薬品性と耐久性に優れています。
- 2)光硬化システムのため施工設備がコンパクトで、施工が容易で短時間で施工できます。
- 3)材料の内と外を特殊フィルムで包んでいるので、管路の不良個所から浸入水があっても施工が可能です。
- 4)耐震性に優れています。
4.シ−ムレスシステム工法
管材(メインライナあるいはラテラルライナ)を既設管路内に引き込んで、圧縮空気で膨らませた後、紫外線を照射して硬化させる更生工法です(光硬化工法協会々員)。
- ●特長
- 前記インパイプ工法のもつ特長以外に以下の特長があります
- 1)合わせ目のない(シ−ムレス)、滑らかな管路が構築されます
- 2)現場条件に合わせて管の厚みを1mm毎に任意に選定できます
1.環状切削推進工法
小口径既設管(呼び径:250〜500mm)の改築推進工法です。
「環状切削掘進機」を発進側人孔に設置して、切削しながら到達側に向けて引き込み、同時に更新管(既設管と同径か1〜2ランク程度大きい管径)を埋設する、機動グル−プ独自の工法です。
(切削実証実験済み)
- ●特長
- 1)基本的に既設人孔から施工可能で、作業用立坑の構築が不要です。
- 2)更新管路を既設管路と同位置に敷設するので近接埋設物に影響を及ぼしません。
- 3)既設管より1〜2ランク大きい新管に改築することも可能です。
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概念図
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環状切削推進機
切削実験発進状況
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1号人孔への設置状況
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2.RE3(リキュ−ブ)モ−ル工法《ル−パ−工法》
既設管路(推進工法で施工した管路)を、管内に設置した数カ所のグリッパ(摩擦抵抗力付与装置)と、立坑内に設置したジャッキなどを利用して引き抜き、その後方に埋め戻し材を充填する工法です。
埋め戻し材を充填せずに、引き抜きと同時に更新管を推進(引き込み/押し込み)する方法もあります。(現在開発中)
- ●特長
- 1)引き抜きと同時に管を敷設する場合、 更新管は既設管と同位置に敷設されるので近接構造物に影響を及ぼしません
- 2)牽引ロッドのジョイントを可傾式にすると曲線管路にも対応可能です

RE3モ−ル工法構想図
- 3−1 管内カメラおよびその応用システム
- 1.フレキシプロ−ブカメラ
- 2.ミニ・フレキシプロ−ブカメラ
- 3.フレキシスキャンカメラ
- 4.小口径管路測定システム「PASS」
- 5.小口径管内面ひび割れ計測システム
- 3−2 管材劣化度調査システム
- 1.下水道管渠健全度調査機
- 3−3 管蛇行測定システム
- 1.電磁式埋設管蛇行測定装置「マウスキャッチャー」
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機動グル−プでは、主に小口径管路向けに、TVカメラによる内視を中心とした管内検査機器を保有して自ら検査業務を行なうとともに、英国Pearpoint社の輸入代理店としてカメラの販売もおこなっています。
1.フレキシプロ−ブカメラ
ライトつき直視専用の管内カメラ。TVカメラを装着したGFRP(※)製の硬質ロッドで押込んで、
管の内面を検査します。
(※GFRP:ガラス繊維強化プラスチック)
- ●特長
- 1)総重量約650N(65kgf)と軽量コンパクトで、可搬性に優れています。
- 2)カメラ部の防水性が水深で約100mありハードな使用にも耐えます。
- 3)ロッド長が標準で100m(200mも可)。
硬質ロッドによる可搬式押し込みカメラでは他に類を見ない長さです。
(ロッド径11mm)
- 4)カメラヘッド(ライト付)は、径50mmの管路から挿入、検査が可能です。
- ●適用
- 下水道本管、下水道取り付け管、石油プラント・ガス・電力・電話線管路検査など
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フレキシプロ−ブカメラ
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2.ミニ・フレキシプロ−ブカメラ
上記フレキシプロ−ブカメラの小型版
- ●特長
- 1)カメラヘッド(ライトつき)は、呼び径40mmから挿入・検査が可能です。
- 2)カメラ、ロッド、モニター一体型で総重量が約270N(27kgf)と軽く、
可搬性に優れています。(ロッド長60m)
- 3)カメラ部の防水性が水深で約100mあり、耐久性にも優れています。
- 4) AC100Vだけでなく、車のシガ−ライター、バッテリなどからも電源を供給できます。
- ●適用例
- 下水道、水道取水井集水管、電話鞘管、ガス管、石油プラント配管、電力配管、食品プラント配管などの検査
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ミニ・フレキシプロ−ブカメラ |
3.フレキシスキャンカメラ
自走式の管内TVカメラシステムです。
- ●特長
- 1)ケ−ブル長が標準で250mあります。
- 2)走行台車のパワ−が強力(登坂能力約20度)です。
- 3)魚眼レンズによる特殊側視機能です。
カメラ外部に側視用の回転機構部がないので防水性・耐久性に優れています。
- 防水性;カメラ部:水深約100m、走行台車:水深約20m
- 5)側視のオ−トスキャニング(側視方向自動切替え)機能を装備しています。
- 6)カメラヘッド、ケ−ブルドラム、カメラコントロ−ラなどが分離できるので、
足場の悪い、送電鉄塔の支柱検査時などにも機器の運搬ができます。
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フレキシスキャンカメラ |
- ●適用
- 下水道本管(呼び径300〜1500mm程度)内部の自走調査。
送電鉄塔のパイプ支柱・斜材の内面防錆工事用検査など(下図)
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送電鉄塔の調査/支柱・斜材の発錆、腐食検査
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4.小口径管路測定システム「PASS」
直線状に敷設された管路(呼び径200mm以上)の蛇行(センタ/レベル)を測量します。 「フレキシプロ−ブシステム」、「レ−ザ装置」、「タ−ゲット台車」などによって構成されます。
- ●適用
- 1)新管路敷設工事後の完成検査。
- 2)小口径管の流下能力のチェック。
- 3)本管挿入前のさや管蛇行調査など。

小口径管路測定システム
5.小口径管内面ひび割れ計測システム
π−Micシステム
管内カメラの映像から、小口径管接合部の管のズレやひび割れの大きさ、ひずみなどを計測するシステムです。
フレキシプロ−ブカメラの応用システムで、専用のソフトウェアで計測します。
- ●特長
- 1)現場で直接計測する以外に、ビデオ映像による室内計測もできます。
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π−Micシステム |
1.下水道管渠健全度調査機
老朽下水道管内に入って、コンクリ−ト管の劣化度を調査します。中性化深さ、超音波伝播速度および反発度デ−タから管の残存強度などを推定します。
東京都下水道局との共同開発で、既設老朽管路の計画的再構築のため、管材の劣化に関するデ−タを採取します。
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下水道管渠健全度調査機
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1.電磁式埋設管蛇行測定装置「マウスキャッチャー」
電磁発信器を既設管路の内部に設置して、発信器の移動と地上からの位置探査を繰り返しながら地下埋設管路の平面線形を測定する装置です。
- ●適用
- 地中管路(呼び径100mm〜)の埋設位置探査。
- 深さ5m以内のコンクリ−ト管、樹脂管、FRP管などの平面線形の測量。
- ●実績
- 地中送電線管路の埋設位置探査
現在機動グル−プが保有する、管路リニュ−アル技術(管路の部分補修、更生、改築推進および管路検査)にかかわる機器・工法を簡単に紹介しました。
この分野の技術に対する需要は今後確実に大きくなります。
管路リニュ−アルの計画・施工においては、既設管路の状況や敷設方法、既設管の材料と管種、管径、更新管の材料と管径、現場の施工条件などにより、リニュ−アル方法が大きく異なってきます。
今後も、管内カメラを中心にした現在保有の検査技術を発展・普及させるとともに、更生・改築推進技術についても、お客様である管路の管理者やエンドユ−ザが何を求めているかを見極めつつ、より合理的な工法と技術開発に努めてまいります。
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